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    データセンターの可用性とは?
    今、知っておくべき原因と対策

    はじめに

    皆さんの会社の大切なデータは、どこで保管されていますか? そのデータが、いつまでも安全にアクセスできることを保証できるでしょうか。企業のデジタル化が進む現代において、データセンターの役割はますます重要になっています。特に、「可用性」という概念は、データセンターを選ぶ上で欠かせない要素です。

    本記事では、データセンターの可用性とは何か、なぜそれが重要なのか、そして可用性を高めるための対策について詳しく解説します。

    自然災害への対策

    自然災害が発生した場合、データセンターが被災し、業務が中断してしまう可能性があります。このような事態を避けるために、多くの企業ではレプリケーションと呼ばれる技術を活用しています。レプリケーションとは、稼働中のデータセンターのデータを、別の場所にリアルタイムで複製する技術です。これにより、一つのデータセンターが被災した場合でも、別のデータセンターからサービスを復旧させることが可能になります。

    可用性の数値化とSLAとの関連性

    データセンターの可用性は、一般的に「稼働率」で表されます。例えば、99.99%の可用性とは、年間で約52分程度の停止時間しか発生しないことを意味します。この数値は、サービスレベルアグリーメント(SLA)で保証されることが多い指標です。SLAは、サービス提供者が顧客に対してサービス品質を保証する契約であり、可用性はSLAの重要な要素の一つです。

    冗長化の具体的な手法

    冗長化には、様々な手法があります。例えば、ハードウェアの冗長化では、複数のサーバーを同時に稼働させ、一方が故障した場合でも、もう一方のサーバーがサービスを引き継ぎます。また、ソフトウェアの冗長化では、複数のソフトウェアを同時に実行し、一方が異常終了した場合でも、もう一方のソフトウェアが処理を引き継ぎます。さらに、サイトの冗長化では、異なる場所にデータセンターを設け、災害や障害が発生した場合でも、別のデータセンターでサービスを継続できるようにします。

    最新のトレンドと技術

    近年、データ処理をネットワークの端(エッジ)に置くエッジコンピューティングが注目されています。エッジコンピューティングは、中央のデータセンターへの依存度を下げ、災害や障害に対する耐性を高めることができます。また、マイクロデータセンターと呼ばれる小規模なデータセンターも注目されており、大規模なデータセンターの単一障害点を減らすことで、可用性を向上させることができます。

    可用性が事業の命運を分ける

    ある大手金融機関では、大規模な自然災害が発生した際に、遠隔地のデータセンターにデータを複製していたため、短時間でサービスを復旧することができました。一方、あるECサイトでは、データセンターの可用性に十分な対策を講じていなかったため、システム障害が発生し、大きな売上損失を出したという事例もあります。

    まとめ

    データセンターの可用性は、ユーザーがいつでもサービスを利用できることを保証する重要な要素です。 自然災害、電力障害、機器の故障など、様々な要因によって可用性は低下する可能性があります。可用性の低下は、企業の業務中断やデータ損失につながるリスクを伴います。これを防ぐために、複数の機器や施設を冗長化し、障害発生時にもサービスを継続できるような仕組みを構築することが重要です。

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