2024.12.22
企業にとって、サーバーに保存されたデータは非常に重要な資産です。しかし、ウイルス感染や人為的なミス、システム障害など、データが失われるリスクは常に存在します。このような事態に備え、バックアップは不可欠です。
バックアップの方法としてよく知られている「フルバックアップ」に加え、「スナップショット」という技術も注目されています。本記事では、スナップショットの仕組みや、フルバックアップとの違い、メリット・デメリットを詳しく解説します。
スナップショットとは、ある時点でのデータの瞬間的なコピーを保存する技術です。まるで写真を撮るように、サーバーの状態をある一瞬で切り取って保存するため、この名が付いています。スナップショットは、仮想化環境やストレージシステムなどで広く利用されています。
項目 | スナップショット | フルバックアップ |
保存方法 | データの差分を保存 | 全データをコピーして保存 |
作成時間 | 短時間 | 長時間 |
ストレージ容量 | 少ない | 多い |
復元 | 特定の時点に復元 | 全データを復元 |
用途 | 短期的なデータの保護、復元、テスト環境の作成など | 長期的なデータの保存、災害復旧など |
フルバックアップと比較して、非常に短時間でスナップショットを作成できます。
変更された部分のみを保存するため、ストレージ容量を節約できます。
特定の時点に復元したい場合、スナップショットから迅速に復元できます。
スナップショットから開発環境を簡単に構築できます。
複数のスナップショットを作成することで、データの変更履歴を追跡できます。
スナップショットは、ある時点でのデータの一貫性を保証するものであり、それ自体が完全なバックアップではありません。
スナップショットは、元のデータが消失すると復元できません。
頻繁にスナップショットを作成すると、管理が複雑になる可能性があります。
重要なデータは、定期的にスナップショットを作成し、古いスナップショットは削除するなど、適切な管理が必要です。
スナップショットの保存期間は、データの種類や重要度に応じて設定しましょう。
スナップショットは、フルバックアップを補完する手段として活用することで、より安全なデータ保護を実現できます。
スナップショットは、サーバーのデータを効率的に保護するための強力なツールです。しかし、フルバックアップとの違いを理解し、適切な運用を行うことが重要です。本記事で紹介した内容を参考に、自社の環境に合ったバックアップ戦略を構築しましょう。